腕時計の『革ベルト』を付け替えることは、時計コレクションを豊かに楽しむ方法の一つですよね。革ベルトには様々な色や素材のものがあり、同じ時計でも、ベルトを替えるだけで印象が簡単に変えられます。
ここでは、高級時計のお洒落にふさわしい革ベルトの選び方、おすすめの高級ブランドをご紹介します。
革ベルトのメリットは?
まず、革ベルトがどのように良いかという点ですが、革素材ならではの魅力がたくさんあります。
革ベルトのメリットには、以下のようなポイントが挙げられます。
1.軽量で肌触りがよく快適な着用感
2.トラッドな雰囲気でフォーマルにもアクティブにも幅広く使いやすい
3.使用するほどに変化する風合いを楽しめる
4.金属ブレスレットよりもリーズナブル
5.色々なデザインを付け替えて時計をカスタマイズできる
一方で、専用クリームなのでケアをして長持ちさせることはできますが、やはり消耗品なので定期的に取り替えることが必要になります。
革ベルトの選び方
腕時計メーカーの純正品を選ぶ方も多いでしょうが、革ベルトの高級ブランドを選ぶことには大きなメリットがあります。
専門ブランドは革製品のプロが作っているので、品質と信頼性か高い上に、時計メーカのものよりも価格が安く、バリエーションが豊富です。
専門ブランドの数ある種類の中から、ご自分に合った革ベルトを選ぶ際のポイントをまとめました。
サイズ
腕時計の革ベルトを選ぶとき、まず第一に、サイズを確認することが大切です。
ベルトを付け替えたい時計の、ベルトを取り付ける部分の幅(ラグ幅)を確認するため、ベルトを取り付ける左右の金属部分の間をお手持ちの定規で測りましょう。革ベルトの幅は一般的に、16mmから20mmまで、1mm単位で選べるので、測定したラグ幅に合ったものを選びます。
ラグ幅に対して細すぎるベルトだと、ベルトが左右にずれて、時計がベルトから外れてしまうことがあります。時計が落下してしまうリスクを防ぐため、正しいサイズのベルトを選びましょう。
また、ベルトの厚みも確認し、時計とのバランスを考慮することも大切です。重厚感のある時計なら、しっかりと支えられるような厚みのあるベルトがおすすめです。逆に時計に対して厚みのありすぎるベルトは、浮いた印象になる可能性があるため注意しましょう。
素材の種類
時計の革ベルトには、様々な種類の革素材のものがあります。それぞれに独特のパターン、風合い、手触りなどの特徴があって、どれも異なる雰囲気の美しさがあるので選ぶ楽しみも大きいですね。
代表的な革の種類と特徴を、以下にまとめました。
カーフ(仔牛)
生後6ヶ月以内の仔牛の皮をなめしたものをカーフと呼びます。牛革の中で最も上質で、キメが細かく柔らかいことが特徴です。価格も手頃で、一般的によく選ばれる革ベルトです。型押しやすいため、デザインバリエーションも豊富です。
上品でありながら、普段使いにも馴染む、使いやすい素材です。
コードバン(馬の臀部)
馬のヒップ部分の皮で、とれる量が少なく希少価値の高い素材。革の中では高級品と位置付けられています。繊維が細かく、光沢感があり、使うほどに独特の風合いを楽しめます。硬くて丈夫で、耐久性が高いことも魅力です。
トラッドでありながらも高級感があり、クラシカルな雰囲気を演出します。
ワニ(クロコダイル、アリゲーターなど)
ワニのウロコ柄が美しい高級素材。上品な艶感があり、ラグジュアリーな印象を醸し出します。ワニの種類や部位によっても、質感と模様が微妙に異なります。
価格帯も高く、ステータス性や、さりげない個性を表現できる革ベルトです。
これらの他にも、リザード(トカゲ)、パイソン(ヘビ)、オーストリッチ(ダチョウ)、シープ(羊)など、革ベルトには様々な種類があります。
いずれも違った雰囲気があり、それぞれの魅力があるので、異なる素材の革ベルトを付け替えておしゃれを楽しみましょう。
使用するシーン
腕時計はファッションの一部ですので、使用するシーンに適したものを身に付けたいですよね。同じ時計でも、革ベルトを変えるだけで、TPOに合わせて使い分けることができます。
シーン別のベルトの選び方を、以下にまとめました。
ビジネスシーンに
スマートな印象を与える革ベルトは、ビジネスシーンに最適です。一般的なカーフ素材を加工したものも良いですが、特にコードバン(馬)のツヤ感としっかりした素材感はエクゼクティブな雰囲気があります。
シックな色味のバリエーションでおしゃれを楽しむのも良いですし、靴やバッグの色とのバランスを考えて選ぶと全体のスタイルがまとまります。
パーティーや冠婚葬祭に
革ベルトはフォーマルな雰囲気があるので、パーティーや式典にはぴったりです。落ち着いた色味の、上質な素材感ならスーツやドレスとも相性がよいです。
特に、ワニ革の高級感はフォーマルな場に合います。中でもクロコダイルは光沢感と高級感があり、ブラックやブラウンのものがパーティーにはおすすめです。
普段のおしゃれに
スーツやドレスなどを着用しない普段づかいには、一般的なカーフやシープなどの素材が合わせやすいでしょう。控えめな上品さがあり、カジュアルなスタイルでもおしゃれに引き締めてくれます。
シックな色味やアースカラーは使いやすいですが、綺麗なカラーやオリジナル加工されたデザインなど、コーディネートのワンポイントとして取り入れるのも良いでしょう。
腕時計の革ベルト、おすすめ高級ブランド4選!
芸術品のような高級時計には、革ベルトもそれに見合ったものを選びたいですよね。デザインと品質ともに定評のある、おすすめの高級ブランドをご紹介します。
モレラート(MORELLATO)
イタリアの高度なクラフトマンシップが光る、最も知名度が高いブランド。
時計愛好家の間では不動の地位を獲得しており、イタリア本国では時計店の80%で取り扱われる有名ブランドです。
良質な革素材を厳選して、イタリアの職人技術で作られる革ベルトは、どれも美しく高級感があります。 多くのスイス時計メーカーから依頼を受けて製造している企業なので、おのずと高級時計メーカー同等の品質です。
「TPOに合わせて時計を着替える」というコンセプトのもとに製作されており、シーズンごとに新作が発表されます。イタリアらしいスタイリッシュなデザイン展開で、色んな雰囲気のおしゃれを楽しめる革ベルトです。
カミーユフォルネ
1945年にフランス・パリで創設された名門革ブランド。パテック・フィリップやショパール、ブランパンなど、数々の高級時計ブランドのために革ベルトを製造してきました。熟練の職人技術が生み出す上質な革ベルトと革製品は、世界中から認知されています。
カミーユフォルネ ミシシッピアリゲータ 時計ベルト
上質な皮革の中からさらに厳選した素材を用いて、職人によってハンドメイドされた、間違いのない品質です。
「アビエ」という独自のベルト交換システムの導入により、工具を使わずにベルト交換できるところも、作業が億劫な方には嬉しいポイント。
商品ライナップは、オーソドックスなデザインが多く、飽きが来ず長く使えます。価格帯は1万円程度からと比較的リーズナブルなのも魅力です。
カミーユフォルネ トリヨンレザーベルト
ジャン・クロードペラン(JCペラン)
1984年にフランスで創業されたブランド。厳選された上質な素材の部位にまでこだわり、一つ一つ手縫いされた最高級品質の革ベルトです。
パテックフィリップやフランクミュラーなど、多くに高級時計メーカーのベルトを受注製作しており、その品質では世界的に定評があります。
全てオーダーメイドで、決まったコレクションはないことが特徴です。170種類以上もの素材、多数のカラーや形などから、自分だけのオリジナルベルトを作れます。
JCペラン クロコダイル 時計ベルト
受注を受けてから丁寧に製作されるため、注文から手元に届くまで約3ヶ月かかることがあります。価格帯はやや高めですが、職人技術によるハンドメイドで、ハイレベルなクラフトマンシップの価値が宿った逸品です。
JCペラン トゥシェカーフ 時計ベルト
ジャン・ルソー
1954年にフランスで創設された、オーダーメイド中心の高級ブランド。当初はスイスの高級時計メーカーのパートナーとして地位を確立しました。
2006年に日本に進出し、都内の工房で製作されています。そのため、納期が比較的短く、カスタマイズの自由度が高いというメリットがあります。
価格帯は高めですが、 伝統手法を用いた革ベルトは、全て熟練の職人によるハンドメイド。手間暇かけて繊細に作られた、エレガントかつモダンなデザインが魅力的な革ベルトです。
ジャン・ルソー ヴィンテージカーフ 時計ベルト
ジャン・ルソー アリゲータ 時計ベルト
まとめ
いかがでしたしょうか?今回は使用シーンやスタイルに合わせて、高級時計の印象を手軽に変えられる、おすすめの革ベルトについてご紹介しました。
高級ブランドの革ベルトは、どれも高級感があって素敵ですね。色々な革ベルトを揃えて、お持ちの時計コレクションをもっと豊かに楽しめるよう、ご参考になれば幸いです。