高級時計にウォッチワインダーは良くない?メリットとデメリットは?

ウォッチワインダー

自動巻き時計が止まらないよう、自動でメンテナンスしてくれる「ウォッチワインダー」。

時計愛好家であれば、ウォッチワインダーを持っている、または利用を考えている方も多いでしょう。

時計店などで勧められたり、時計が止まって煩わしさを感じて、導入を検討されることもあるようです。

でも、「ウォッチワインダーは使った方が良い」という賛成意見と「ウォッチワインダーは良くない」という反対意見の両方があって、いざ使うとなると不安になりますよね。

ご自身にとって後悔のないウォッチワインダー選びにお役立ていただけよう、賛否両論ある中でそれぞれどういう理由があるのか、ここではメリットとデメリットをみていきたいと思います。

ウォッチワインダーのメリットは?時計のためには、使った方がいい!

ウォッチワインダー賛成派の意見をまとめると、以下のようなメリットが挙げられます。

「とにかく便利!時計をいつでも使える状態にしてくれる」

「時計を動かすことで良好な状態に維持できる!」

「時計を飾りながらメンテナンスできる!動く時計を眺める楽しみ」

「インテリアとしてお洒落でかっこいい!」

これら賛成意見の具体的な理由を1つ1つ整理してみましょう。

とにかく便利!時計をいつでも使える状態にしてくれる

ウォッチワインダーのメリットとして第一に挙げられるのは、その利便性です。

自動で時計を巻き上げてくれるので、時計を手動で巻く手間が省け、いつでもすぐに使える状態にします。

忙しくて時計を巻く時間がなかったり、複数の時計を持っていたり、複雑な機能の時計を持っていて手動で合わせるのが面倒だったりすると、ウォッチワインダーは欠かせない必需品と感じられます。

朝の準備を忙しく終えて、出かける前に時計を着けようとしたら止まっていた、もしくは、外出先してから止まっていることに気づいて慌てた経験がある場合には、ウォッチワインダーが活躍してくれるでしょう。

逆に、時計を巻く時間をリラックスタイムとして楽しみにしている、1、2本の時計を頻繁に着けるから止まることも少ない、という方は特にいらないと思うかもしれません。

このように人それぞれの状況によりますが、ウォッチワインダーを取り入れてみたら予想以上に便利で、時計コレクションのパートナーとして手放せなくなる方も多くおられます。

時計を動かすことで良好な状態に維持できる!

時計は機械なので、ある程度動かさないと劣化してしまうリスクがあります。

時計の中には無数のパーツや数種類のオイルが使われていて、時計を止めたまま放置しているとオイルが凝固して、パーツが円滑に動きにくくなるためです。

新しいモデルの時計はオイルの質がよく、固まりにくくはなっていますが、やはりずっと寝かせているよりも時々動かす方が、オイルが均等に行き渡ってパーツも生き続けるのではないでしょうか。

また、自動巻き時計は、基本的にはローターで巻き上げるように設計されているので、手動でゼンマイを巻きすぎると機械への負担が大きく、故障の原因にもなります。

手巻きだとリューズ部分のダメージも起こりやすく、なるべく自動で巻くことが推奨されているようです。

長期間の放置や過度な手巻きによって不具合が起きたら、時計を修理に出すことになりますが、状態によっては費用がかさみ、しばらく時計を預ける間は使えないことになります。

そして、時計は動いてこそ生きる!という考えかたもあります。どんな機械でも、止めたままだとその価値を最大限に発揮できません。

カメラやパソコンなど身のまわりの機械でも、ずっと放置していたものをしばらくぶりに使おうとしたら何だか本調子ではなかった、というような経験がある方も多いのではないでしょうか。

こういった理由から、ウォッチワインダーは、あまり着用しない時計を定期的に動かすことで機械の調子を生き生きと保つ目的でも使われています。

時計を飾りながらメンテナンスできる!

大切な高級時計を眺める時間は、時計愛好家の楽しみがあります。メンテナンスしながら動く時計を飾れることも、ウォッチワインダーのメリットの一つです。

時計を着用しない時も、ただ箱の中にしまっているよりも、コレクションを展示するようにウォッチワインダーで動かすことで、高級時計を所有する喜びが増すでしょう。

全ての時計をいつも着用できるわけではないので、輝く時計コレクションをいつも眺めながら、いつも使える状態に保てるウォッチワインダーは、時計愛好家にとって嬉しいアイテムです。

インテリアとしてお洒落でかっこいい!

ウォッチワインダーには様々なモデルがあり、良質な素材で丁寧に作られたデザイン性の高いものは、高級時計と同じように、それ自体がかっこいい精密機械です。

時計の美しさに引けを取らないほど、贅沢感のある材質の洗練された工芸品のようなウォッチワインダーもたくさんあります。

ウォッチワインダーにも高級メーカーがあり、上質な金属や皮革や木材で装飾された、高級感あふれるこだわりのデザインを用意しています。

高級時計の保管方法としてふさわしいウォッチワインダーを選べば、時計の価値を一層引きたたせるでしょう。

時計コレクションを展示したお洒落なウォッチワインダーには迫力があり、空間に華やかに彩ってくれるインテリアとしても、美意識の高い時計コレクターに選ばれる理由の一つです。

★★★高級時計におすすめの、お洒落な高級ウォッチワインダーをこちらでご紹介しているのでぜひご覧ください。

ウォッチワインダーのデメリットは?時計にダメージを与える?

一方、ウォッチワインダーの考えられるデメリットはどのようなものでしょうか。

よくある懐疑的な意見には以下のようなものが挙げられます。

「時計の内部機械が消耗したり、過度の巻き上げによって傷むか心配…」

「時計の磁化が心配…」

「ウォッチワインダーはすぐ壊れる…?」

「値段が高い、寿命が短いせいでコストパフォーマンスが悪い…」

これら意見はどういった理由からくるのか、整理してみたいと思います。

時計の内部機械が消耗したり、過度の巻き上げによって傷むか心配…

ウォッチワインダーで時計を動かすと傷むのでは、という懸念がありますが、やはり動かすことで内部の部品やオイルはわずかに消耗します。

でも、時計はそもそも着用して動かすように設計されているので、その動きを再現しているウォッチワインダーでも、適切な使い方をすれば時計に問題をきたすような負荷はかからないでしょう。

ただ、日々動かしている時計は、そのぶんオーバーホールを多少短めのスパンで出すように心がけておく方が安心だと言えます。

というのも、動かすことでオイルがわずかながらも消耗するため、オイルが減ってきた状態のままの時計を動かし続けると、部品同士が摩擦を起こして時計全体の消耗・劣化が進んでしまうのです。

なので、着用するにしてもウォッチワインダーを使う場合も、時計のベースの状態が良好である必要があります。

長年オーバーホールをしていない時計は、まずメンテナンスに出して部品やオイルの状態を整えた上で、ウォッチワインダーを使うことが大切なポイントです。

また、ウォッチワインダーや着用だけで時計を動かしていると、使われないリューズ部分のオイルが固まる恐れもあります。

時々はリューズで巻き上げるなど、色々なケアの仕方を取り入れて時計をトラブルから守りましょう。

時計の磁化が心配…

時計には金属が多く使われているので、パソコンやテレビなど電子機器の近くに置いていると磁気帯びしてしまうリスクがあります。

磁気帯を放置すると時計の精度が悪くなったり、機械の不具合を招くため、日頃から気をつけたいポイントです。

ウォッチワインダーもモーターで動く電子機器なので、長時間時計を取り付けて良いのか、心配になりますよね。

でも、高品質のウォッチワインダーなら、ほとんどのものが帯磁対策された作りになっています。

モーターと時計設置部に十分な距離をもたせたり、磁気を遮断する素材を使ったり、設計に配慮されたものなら心配ありません。

ただ、ウォッチワインダーの価格帯や品質はとても幅広く、中には安価で粗悪なモーターや素材を使って工場で大量生産されたものなどは、磁気対策もされていない商品も存在します。

なので、時計を守るため、ウォッチワインダーの品質には注意して、磁気帯対策が明記されたものを選びましょう。

それでも、腕時計はパソコンやスマホの近づけることも多いので、万が一磁気帯してしまったら、修理に出したり、磁気抜き機を使ったりして、早めの対処を心がけてくださいね。

ウォッチワインダーはすぐ壊れる…?

ウォッチワインダーのレビューなどを見ると「1年以内に壊れた」「もう6台も買い替えている」などという声も多く、故障率がとても高いものというイメージがあります。

確かにウォッチワインダーは、複雑な可動部を長時間駆動させるので、強い耐久性がないと壊れやすい機械です。

その上、信頼性の高いメーカーのものでなければ、中身は大量生産された中国製のものが多く、修理対応ができないものもありますね。

そのせいで、「便利だけど、すぐダメになるからいらない」という方や、「数年で買いかえる消耗品として、割り切って使っている」という方もいるようです。

でも、ウォッチワインダーの耐久性や寿命は、品質や作り方によって格段の差があります。

部品や素材やモーターなど、外装だけではなく内部まで品質にこだわって、丁寧に作られたウォッチワインダーには、壊れにくいものもあります。

高品質なブランドは、メーカーの信頼がかかっているので、保証や修理対応もしっかりしています。

意外と知られていない、高品質なウォッチワインダーのブランドはこちらでご紹介していますので、ぜひご参考になさってください!

値段が高い、寿命が短いせいでコストパフォーマンスが悪い…

ウォッチワインダーは、数千円の安価なものから、金庫のついた数千万円もする高額ブランド商品まで、価格帯には幅があります。

「数千円のウォッチワインダーを買ったら数ヶ月で壊れた」、または「数万円のお洒落なものを大事に使っていたのに数年で不具合が起こった」などという声もあり、どちらにしても高い買い物だった…と思われるケースがあるようです。

一般的に、安価なものは中身の部品やモーターや製造方法でコスト削減しているため、そのぶん品質も劣ってしまいます。

高価なものは、良質で高級感のある素材を使って丁寧に作られたものが多いですが、デザイン開発にもコストがかかっており、メーカーによってそれぞれの特長があります。

ウォッチワインダーは精密機械なので、前述のとおり品質によって耐久性や寿命が変わってきます。

なので、多少高価であっても、丈夫で故障しにくいものほど長く使えるので、コストパフォーマンスは断然良いです。

そのため、ウォッチワインダーを選ぶときは、良質な素材や部品やモーターを使っているか、専門職人によって手作りされているか、など品質にこだわっているかを確認しましょう。

また、保証や修理対応もしっかりした、信頼性の高いメーカーの方が安心です。

★★★品質に定評のある、おすすめのウォッチワインダーを以下の記事でご紹介していますので、是非ご覧ください。

それでも、初めてウォッチワインダーを購入するにあたり予算を抑えたい、という方もおられるかもしれません。

その場合は、内蔵モーターや磁気帯対策の有無の他、レビューなどで壊れにくさを予想して、値段と価値を判断すると良いでしょう。

まとめ

ウォッチワインダーにまつわる賛否両論をとりあげました。

実際にウォッチワインダーを使うメリットは多く、デメリットは対策可能なものが多く商品の選び方次第かと思われます。

でも、ウォッチワインダーが絶対に必要かというと、やはり人それぞれ意見が分かれるところです。

ウォッチワインダーを使うべきかご判断されるため、少しでもご参考になれば幸いです。

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